FX自動売買をMT4で行う場合、VPS もしくは 自宅PCで環境を構築する形になります。一般的なVPSであれば月額2,000円程度のランニングコストがかかり、自宅PCの場合は2年サイクルでPCを買い替えると月額相当は約1,000円程度掛かります。

このあたりは前回の記事、FX自動売買MT4にスティックPCはありか?コスト・実用面を検証で取り上げました。

VPS2,000円に対し、1,000円であればコストを半額までダウンは出来ていますのでそれなりの削減できています。一方のVPSもLinuxOSの格安VPSでMT4環境を構築できるなら月額500円程度までコストダウンが可能です。

Windows VPS 2,000円/月
自宅PC 1,000円/月相当
LinuxOSの格安VPS 500円/月

このように書くと、LinuxOSの格安VPSなら自宅PCに比べてもコスト面で優位に立ってしまい、「自宅PCはローコスト」という論調が崩れてしまいます。

が、自宅PCならではのコスト削減方法があります。その方法とは節税を駆使するものです。

いくつかの条件がありますが、今回の記事で発信するようなコスト削減策が適用できるのであれば、コスト面では自宅PCの優位性を維持できます。

ということで今回は記事タイトルにもある通り、節税効果を勘案して実質ゼロコストを目指すというものです。FX自動売買MT4の運用リスクを負ってまで自宅PCで運用するのであれば、徹底的にコスト排除しましょう。

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自宅PCのコスト分析

まずは自宅PCのコストを改めて確認していきます。

FX自動売買MT4を自宅PCでの運用し続けるのであればパソコンは消耗品です(ここでいう消耗品とは会計管理の費目の観点ではないです)。

24時間365日動かし続けるのであれば当然老朽化し、いずれパソコンの寿命が果てます。そのサイクルはパソコンの当たりはずれや動作環境にもよりますが、私の経験上は2~3年です。つまり、2~3年のサイクルでパソコンを調達しなければならないということです。

2019年2月現在のノートパソコンの市販最安価格帯は20,000円程度です(ドンキーホーテのノートパソコンMUGAストイックPC2で19,800円、スティックPCであれば15,000円前後)。20,000円のパソコンを2年ごとに買うならばパソコンの調達費用として、月額850円相当の出費になります。

次に自宅PC運用で発生する費用は電気代です。VPSならパソコンをつけっぱなしにする・・・ということはなくても大丈夫ですが、自宅PCで運用するのであればパソコンは24時間稼働させ続ける必要があります。

24時間稼働させ続けると結構な電気代が掛かるイメージがあるかと思いますが、実際はそんなことありません。ノートパソコンかスティックPCを前提としますが、1か月無停止で稼働させ続けても節電モードで稼働させれば月額約50円程度しか掛かりません。

もう1点ランニングコストで掛かるのはインターネット回線の費用です。自宅PCで運用しようと思う方はほぼ自宅に常時接続回線があるかと思いますので、回線の費用として新たに発生する外部支払はゼロと前提を置きます。

自宅PC運用のコストは
PC調達費 月当たり850円 + 電気代月額50円 = 月あたり900円程度
となります

FX自動売買MT4のコストを実質ゼロにするためには節税を駆使する

自宅PC運用のコストは月額900円前後のお金が出ていく形になります。これを圧縮するのは限りがあります。

具体的には調達するPCの価格を下げる事が真っ先にあがります。PCの価格を下げるために中古品を買うといった手段がありますが、そうするとパソコンのライフサイクルが読み辛くなるデメリットも出てきます。

では、どうやってゼロコストを達成するのか?

冒頭でも言及していますが、節税効果を含めて実質的なコストをゼロまで持っていくという考えです。

FXに関わる費用は経費として計上することが認められています。納税額は「FXでの利益-FXに関わる経費」に対して税率(20%)を掛けて求めますので、経費×20%は利益に相当する・・・なんて表現されたりするケースもあります。

実質ゼロコストとは自宅PCの運用コストを節税効果で相殺し切る ということです

当然、節税による恩恵を受けられない方はこの方法は使えませんので予めご承知ください。

FX自動売買MT4のコストを実質ゼロにするための節税方法

最も節税として効果のある方法はキャッシュアウトなき(支払なき)経費の計上です。
つまり「新たな外部支払を発生させずに経費だけを増やし、節税効果を高める」ということです。

具体的には、先ほどコスト分析で常時接続のインターネット回線があることを前提のように記載しましたが、そのインターネット回線費用の経費計上です。
とはいえ、自宅に引いているインターネット回線費用をそのままFXの経費として算入させる事はできません。というのも、あくまでもFXに関わる費用でないと、経費として計上できないからです。

そこで家事按分を活用します。自宅用にインターネット回線をを引いていたとしても、FX自動売買を行うにあたってもこのインターネット回線を使っています。
いわゆる自宅利用とFXで共用状態となっているので、FXで使っている分だけを「適切な比率」で按分して経費として計上するのです。

ここでポイントになるのが「適切な比率」となります。
自宅とFXでインターネット回線を共用している場合、どのような比率で計算するのが適切なのでしょうか。

一般的には2つの基準があります。使用量、使用時間の2つの基準です。
インターネット回線は使ったデータサイズだけお金が掛かる従量課金と、使った容量にはかかわらず固定料金があります。従量課金の場合は使用量比率が適切な基準となり、固定料金の場合は使用時間の比率が適切となります。

インターネット回線
料金プラン
適切な
家事按分比率
重量課金 使用量(データサイズ)
料金固定定額 使用時間

さて、本記事を参照されているみなさん自宅PC運用者の方はどちらでしょうか。
常時回線の場合は料金固定の定額プランかと思いますが、料金固定なら節税効果を上げるチャンスに恵まれています。家事按分の適切な比率として使用時間を採用できるとインターネット回線費用をFXの経費として多額計上できるからです。

FX自動売買MT4を自宅PCで運用しているということは、少なくとも1週間のうち5日はインターネットに接続している状態かと思います。時間でいうと120時間はFXに使っているのです。
一方の自宅利用はどの程度でしょうか。毎日朝1時と夜3時間使っても1週間28時間程度にしかなりません。

つまり自宅利用20%、FX利用80%という比率になります。

自宅用のインターネット回線費用として標準的な価格として5,000円程度だとしたら

FX経費として5,000円 × 80% =4,000円 が計上できます

外部支払なき経費として毎月 4,000円が計上できればかなりの額です。

実際に計算してみましょう。

自宅PCの経費として計上するのは、
PC調達費 月当たり850円 + 電気代月額50円 + インターネット回線費 4,000円
合計で4,900円/月です。これを節税効果に換算すると 税額20%前提だとすると 980円 です。
これでPC調達費 月当たり850円 + 電気代月額50円を上回る金額になりました。

自宅PCの節税効果を含めた運用コスト = (外部支払コスト 900円/月 相当) - (節税効果 980円/月)

上記のように相殺しきれるケースが出てくるのです。

まとめ

自宅PCで運用する際に流出するお金としては月額1000円程度掛かったとしても、家庭で支払っているインターネット回線の月額費用があるなら、インターネット回線費用の一部(というか大部分)を経費に計上できます。

このインターネット回線費用という「FXのためにはキャッシュアウトしていない大きな経費を計上する」ことで、運用コスト ≒ 節税効果 を達成できるのです(あくまでもコストに関する考え方の解釈です)。

ただし、「この方法は節税効果の恩恵が受けられ、自宅のインターネット回線費用を料金固定で支払っている方」に限られるため、全員ができる方法ではありません。
また、適切な会計処理をしなければ、確定申告不備として追徴を受けるケースもあります。真っ当な節税でコストを削減しましょう。

尚、節税効果を含めると下表のようになります。いくらLinuxOSの格安VPSでコストダウンしても節税を駆使すれば自宅PCのほうがコスト面で優位性が保てるというのはこういうことです。

MT4環境 運用コスト 節税効果を含めたコスト
Windows VPS 2,000円/月 1,600円/月
自宅PC 1,000円/月相当 0円
LinuxOSの格安VPS 500円/月 400円/月

自宅PC運用者でこの方法でコストダウンできないのであれば、LinuxOSの格安VPSのほうが割安になる可能性があります。コスト削減をするなら、自宅PC・・・という風に盲目的に判断しないことが賢明です。
(参考)格安VPSでFX自動売買(MT4)運用費は500円程度に圧縮可能

※インターネット回線の家事按分に関してはかつて税務署にて適切である事は確認済ですが、確定申告で問題ないことを保証するものではありません。確定申告不備の指摘は過去に遡及されて行われるケースがあり、「直近で問題ないこと=正しいこと」を証明するものではないです。デリケートな内容ですので不安な場合は必ずご自身で税務署や確定申告の相談所に確認してください。

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