最近のFXトレード環境では自動売買もかなりメジャーになりました。
そのFX自動売買の最大のメリットは、「人が売買を判断する必要がなく、トレードに労する必要もない」という点です。

このメリットによって
・感情に左右された損失行動を抑止できる
・取引する時間という束縛からも解放される
ということが叶えられるということです。

そのFX自動売買を行う最もポピュラーな方法の1つにMT4(MetaQuotes社)というプラットフォーム上でシステムを動かすというものがあります。

当然そのシステムを動かすためのPCが必要になってくるのですが、自動売買のメリットを最大限に活かすために相場が動いている間ずっとシステムを動かそうとすると、そのPCをどうするかという問題が生じます。

その問題の解決する手段として
・自宅のPCを24時間稼働させる
・VPSサービスを利用する
という選択があるのは本記事をご覧になっている皆様の常識かと思います。

上記の両手段はしばしば優劣やメリット・デメリットについて議論されることがあり、実際にアフィリエイト広告なんかでは、VPSでないとダメ・・・というような謳い文句もあります。

一般的にはVPS優位というのは私個人としては異論はありませんが、それに反して私は自宅PCでの運用歴が6年以上となりました。

当然ながらその長い運用期間でトラブルはゼロではありませんので、今回は私自身が実際に体験したトラブルを読者の皆様に共有します。

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MT4を稼働させていた自宅PCについて


トラブル事例をお伝えする前にどのようなPCを使っていたかについて触れておきます。

1台目:デスクトップ(ボードPC)

機種 SONY VAIO VPCL11シリーズ 直販カスタムモデル
OS Windows7
CPU 不明
メモリ 不明
記憶媒体 HDD
回線 フレッツ光
運用期間 PC利用期間8年のうちMT4運用は約半年
補足 プライベートであらゆる用途に使用
SONYタイマー未搭載で故障知らず、2018年に売却

2台目:ノートPC

機種 Acer Aspire One 722
OS Windows7
CPU 1GHz/2コア
メモリ 2GB
記憶媒体 HDD
回線 フレッツ光
運用期間 約3年
補足 FX自動売買専用。その他の用途には一切使わず。
自宅内で最も暑くなる部屋に配置してあった。
最終的には故障により役目を終える。

3台目:ノートPC

機種 ASUS Eeebook X205T
OS Windows10
CPU 1.33GHz/4コア
メモリ 2GB
記憶媒体 eMMC
回線 フレッツ光

ケーブルテレビ

ポケットWifi(ドコモ)

UQ Wimax
運用期間 約2年
補足 FX自動売買専用。その他の用途には一切使わず。
自宅内の比較的冷暗所に配置。故障等なく、現在は他の用途に現役で利用中。

4台目:ノートPC

機種 ASUS VivoBook E203NA-232
OS Windows10
CPU 1.1GHz
メモリ 2GB
記憶媒体 eMMC
回線 UQ Wimax

ロケットモバイル 神プラン
運用期間 約半年~
補足 FX自動売買専用。その他の用途には一切使わず。
現在稼働中。

その他として
 保守用PC:Panasonic レッツノート
 開発・保守用PC:富士通 LIFEBOOK
があります。

インターネット回線は途中で引っ越したこともあって、色々な環境を試す機会に恵まれましたがいずれも無線接続です。

MT4を自宅PCで運用して実際に体験したトラブル


さて、前置きが長くなりましたが、実際のトラブル事例について記載していきます。

トラブル1. 回線不通になり自動売買が止まっていた

発生したのは1台目と2台目のPCです。端末というよりは回線がフレッツ光+無線LANという環境下で起きました。

<事象>
PCのインターネット回線が切れ、MT4のチャートが全く動いていませんでした。
回線不通になると自動売買システムが動かなくなり、サーバーに注文を送ることもできずトレードが完全停止します。

<復旧>
ルーターの再起動(電源を抜いて入れる)することで事象解消に至りました。

<対策>
対策をするのであれば、
・ルーターを交換する(レンタルルーターだったので無償交換可能だった)
・副回線を敷設する
といったことがありますが私は対策しませんでした。

この事象は1度ではなく数回発生しましたが発生頻度が僅少だったこともあり、対策するより面倒さが勝ってしまった形です。

発生したら先に記載した復旧作業を実施するということで、発生リスクを受容したということです(単なる怠惰ともいいますw)。

<補足>
この現象は(引っ越しを機に)ネット環境が変わったことで全く発生しなくなりました。
今では固定回線を引かず、モバイルルーター系で運用を1年以上経過していますがそれでも発生せず順調そのものです。

このトラブル発生リスクはご自身の回線環境に強く依存します。自宅PCで運用するにあたってはご自宅の回線の品質をしっかり考慮にいれることが大事です。

トラブル2.PCの電源が勝手に落ちた(原因不明)

発生したのは1台目のPCです。

<事象>
このPCはFX自動売買専用ではなく様々な用途に使っていたのですが、「PCの電源がいつの間にか落ちていた」というのが事象です。いつの間にか、、、と表する通り、リアルタイムで落ちたのを見たわけではないです。

現象が発生した際はPCにMT4以外の並行処理をさせていたこともあって、負荷が行き過ぎて落ちたと予測しました。

<復旧>
PCを立ち上げ直し、並行処理をやめてPC負荷を下げることで解消しました。その後は再発もしませんでした。

<対策>
発生頻度は1回のみですが、この時にFX自動売買は他の用途とPCを共用するのではなく、専用端末にしたほうがいいと実感したものです。

最近は2万円もあれば自動売買にとって十分なノートPCも買える時代になりましたので、PCはFX自動売買専用に用意し余計なソフトは一切入れないくらいのことをしたほうがいいです。

トラブル3.熱暴走でPCが落ちた

発生したのは保守用PCです。私がユーザー様のサポートをするために使っていたPCですがトラブル事例として記載します。

<事象>
PCが勝手にスリープモードにしたような挙動で落ちました。
原因はPCの熱が高くなりすぎたためです。

PCの排熱口を塞いだ状態で作業をしてしまったことが真因です。
熱が高くなりすぎるとPC本体の予防制御なのか、勝手にスリープモードに入るかのようにPCが落ちました。

<復旧>
PCの熱が下がった段階で電源を入れることで復旧です。

<対策>
当たり前のことですが、PCのファン付近(排熱口)は塞いではいけません!
また、夏場に非常に高温になるような場所には置かないという配慮をするだけです。

24時間稼働のPCであっても、当たり前レベルの熱対策さえできれば十分です。

<補足>
参考までに。夏場にかなり高温になる場所においても、排熱さえしっかりされていればこの問題は発生しませんでした。比較的暑い地域に住んで、もっとも暑くなる部屋にPCを置いて3回ほど夏を過ごしましたが発生ゼロです。

外気温が40度程度になっても、最近のPCは負荷を低い状態で維持していれば全くと言っていいほどPCは熱を帯びません。心配であればPCクーラーなどを使うのも手ですが、余程のことがなければ不要だと思います。

トラブル4. PCをリモートで操作しようとし自動売買が止まった

かつてリモート操作はVPSだけのメリットとされていましたが、最近は無償ソフトで自宅PCをリモート操作することが可能です。PCを使わずとも、スマフォからでさえ自宅PCを操作できる便利な世の中になったものです。

リモート操作ソフトは例外なくPCに導入していますが発生したのは2台目、3台目のPCです。

<事象>
外出先の端末から自宅PCをリモート操作しようと接続しようとしたとき、うまく接続できないなどの事象が発生すると自動売買が止まるという事象が発生しました。

<復旧>
自宅に帰ってPCの状態を見るとPCそのものがフリーズしている訳ではなかったです。
キーボードやマウスの操作は受け付けてくれ、それら操作することで勝手に復旧しました。
この事象自体は何度か発生しましたが、いずれも同じように直接PCの操作をすること復旧しました。

<対策>
根本的な原因は分からなく、対策もとれませんでした。
リモート操作自体を頻繁に使わない・・・といういことで、発生リスクを抑えることを実施しました。

<補足>
今稼働させている4台目のPCでは全く発生しないこともあり、ソフトとPCの相性なのかもしれません。
リモート操作ソフトは非常に便利なので自宅PCの場合はぜひ導入したほうがいいと思いますが、このような現象が起きないか事前に動作確認を繰り返してトラブル発生リスクを把握することを推奨します。

トラブル5. PCがフリーズし自動売買が止まった

2台目のPCで発生しました。

<事象>
電源は入ってはいるものの、フリーズし何も操作できないという現象です。
当該PCはノートPCでモニタの電源も切れるようにしていたため、モニタの再表示すらできない状態でした。

FX自動売買専用の端末とし、CPUなどの負荷状況はかなり底辺で推移していた中でフリーズしたので、発生当初は原因も見当つきませんでした。

<復旧>
電源長押しでPCを落とし、再度電源を入れて復旧です。
PCにとってよくない操作ですが、PCがフリーズしたらこの復旧方法を実施するしかありません。

<対策>
不要なソフトなども動かさず、負荷もこれ以上ないくらい低く抑えた状態でのフリーズです。
その後も同事象が発生しましたが、原因がわからなかったので対策は行いませんでした(行えませんでした)。

トラブル6. PCが立ち上がらなくなった

2台目のPCです。

<事象>
先のPCフリーズのトラブルが行き過ぎた結果、最終的にたどり着いた現象です。
PCフリーズしては立ち上げ直し、、、というのを繰り返していたのですが、そのサイクルがどんどん短くなり、ついには立ち上がらなくなりました。いわゆる壊れた状態です。

つまりPCのフリーズは故障の予兆だったということです。

<復旧>
復旧できず。

<対策>
PCの寿命です。新しいPCに替えるしかありません。

完全に壊れてから行動を起こすと新しいPCを調達しているまで自動売買が行えなくなります。
PCフリーズなどの事象が現れ始めたら、故障を疑って早めの行動を心掛けたほうがいいですね。

トラブル7. PC(OS)が起動しなくなった

開発・保守用のPCでの発生です。つい1週間ほど前に発生したたばかりで、本記事を書こうと思わせたトラブルですw

発生は開発・保守用PCですが、自動売買用PCでも発生しえる事象であるため記載させていただきす。

<事象>
WindowsUpdateを実行し再起動したところOSが起動しなくなりました。
実行したのは不具合頻発しているという悪名高き「April 2018 Update」です。

<復旧>
ネットで調べて、様々なリカバリ手段を実施するも復旧できませんでした。
OSリカバリーをあきらめ、PCを工場出荷状態に戻す(買った状態への初期化する)形をとりました。

<対策>
MT4にかかわらず、私の人生の中でWindowsUpdateでパソコン(OS)が起動しなくなるということは初めての事で油断しましたが、気を付けるべきことに追加したほうがいいかもしれません。

大型のWindowsUpdateは不具合などの情報がないか確認できるまで率先して実施しないというのが対策として考えられます。

一般的に自宅PCで運用している場合はWindowsUpdateを土日に実施しているかと思いますが、今回のような重大な不具合のあるUpdateを実施するときは復旧作業の時間がとれる土曜日などに行うくらいでしょうか。

まとめ

いかがでしたでしょうか。上記が私がこれまでに体験したトラブルの数々と対策です。
特に私が運用上で困ったのは「PCフリーズ」と「リモート操作ソフトによるトラブル」です。

今では「PCフリーズ」は故障のサインとして受け取っているのでいいとして、リモート操作は本当に困りものでした。
運用を便利にするはずのツールが逆にトラブルを誘発する要因になっていたわけですからね。

一方で全くトラブルの原因とならなかったのはMT4そのものです。
MT4自身が固まる・・・という事例は一度も発生しなかったのは特筆すべき事かと思います。

いずれにせよ、

自宅PCの運用は
このようなトラブルリスクが伴うことを認識し、必要なリスク対策を行った上で、それでも回避できないトラブルは発生を受け入れられる寛容さが必要になります

リスク対策は面倒だし、トラブルリスクは一切負えないということであれば迷わずVPSを選択したほうがいいです。
VPSならこれら全てのトラブルとは無縁で過ごせたことでしょう。

とはいえ、そのために毎月数千円も払いたくない・・・という方は以下を参考にしてみてください。
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