FX自動売買としてMT4を安定稼働させるための手段としてVPSを利用するケースが多くあります。MT4はWindowsアプリケーションであるためWindowsOSのVPSが必要になってきますが、そのVPSの月額費用は安価なプランでも約2000円程度掛かるのが通常です。

 
しかしながら、OS問題を解決しLinuxOSのVPSでFX自動売買が可能になれば月額費用はかなり圧縮できます。具体的な金額でいうと、国内最安のWebARENAであれば360円です。格安VPSの雄、ABLENETであれば500円、高コスパで最近非常に人気のConohaであれば630円です。
参考「格安VPSでFX自動売買(MT4)運用費は500円程度に圧縮可能

 
WinodowsソフトをLinuxOSで動かすというのは少々普通ではありませんが、それを実現するとコスト圧縮費用も多いこともあってそれなりの方がトライされています。私もそれに乗っかりLINUXのVPSクラウドでFX自動売買(MT4)環境を構築しました。
参考「格安VPSのWebARENAでFX自動売買(MT4)環境を構築する手順!月額360円!

 
今回は私がLinuxOSでFX自動売買の環境構築手順を確立するために契約した高コスパと評判のConohaのVPSの手順を掲載します。基本的には先日記載した方法と同じですが、Conohaのほうが構築手順は少しイージーですので、まず最初にトライするにはConohaが最適です。FX自動売買のVPSコストを圧縮したいという方は、まずは検討してみるといいかと思います。

※64bitのLinuxOSにWINEを32bit対応するのは非常に大変という情報が多かったのですが、結果的に本記事に記載しているような簡単なコマンド実行だけで構築できることが分かりました。

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Conoha Ubuntu18.04(64bit)にMT4をインストールする

1.Conoha VPSのサービス利用を開始する
利用開始間での手順は
1.アカウント情報を登録する
2.支払を行う(クレカ情報を登録する)
くらいです。非常に簡単にスタートできます。

以下バナーから申し込むと最安プラン約1か月分くらいのクーポンがもらえます。

初期費用も無料で最低契約期間もありませんので、MT4稼働に失敗したとしてもクーポンで充当している約1か月の間に契約停止すれば実害なしです。私が最初にConohaを使って手順を確認したのもそれが理由です。

2.プランを選択してVPSを起動する
Conohaの管理画面にログインすると、以下の図が表示されます。「追加」のボタンをクリックします。

 
リージョン(サーバーのロケーション)は東京のまま、サービスはVPSの最安「512MB]プランを選択しました。イメージタイプはUbuntu18.04(64bit)を選択し、(以下画像には表示されていませんが)画面の下部のrootパスワードという入力欄があるのでパスワードを入力します。その後、画面右部の「追加」のボタンをクリックします。

 
これでVPSが起動されます。この後の手順でIPアドレスが必要なのでネームタグをクリックします。

 
IPアドレスを控えておいてください。

3.VPSにログインする
VPSサーバーにログインして処理させるにあたり、自分のPCからネットワークを経由してサーバーに接続して操作するソフトをインストールします。
Tera Term

 
Tera Termを起動すると以下のような画面が立ち上がります。ホストの入力エリアにVPSクラウドのIPアドレスを入力して「OK」をクリックします。
※VPSのIPアドレスは手順2で控えた値です。ConohaのWEB管理画面にログインし、左部のメニュー「サーバー」から確認できます。

 
初回実行時はセキュリティ警告の画面が表示されます。「既存の鍵を・・・」にチェックを入れて、「続行」をクリックします。

 
ユーザー名に「root」と入力し、上記2で設定した「rootパスワード」で設定した値を入力し、「OK」をクリックします。

 
ログインが正常に終了すると以下のような画面になります。これでVPSクラウドへ接続されました。

英語でパッケージ、セキュリティアップデートがある旨のメッセージが出ていますが、ひとまず置いておきます。

4.WINEをインストールする
Ubuntu18.04の上でWindowsOSのソフト「MT4」を動かすために、WINEをインストールします。以下を1行ずつ実行します(先と同様に一行ずつコピーしてTeraTerm上で右クリックしてエンターを押すことで実行されます)
※2019/05/02 公式情報にて、実行コマンドに変更あったようなので更新しました


sudo dpkg --add-architecture i386
wget -nc https://dl.winehq.org/wine-builds/winehq.key
sudo apt-key add winehq.key
sudo apt-add-repository 'deb https://dl.winehq.org/wine-builds/ubuntu/ bionic main'
sudo apt update
sudo apt install --install-recommends winehq-stable

最終行の実行で Yes/Noを問われるケースがあれば、Yを押して処理を進めてください。ここでのコマンド実行は最終行のみ3分程度の処理時間がかかります。
※途中で「Could not get lock /var/lib/dpkg/lock」のようなエラーが発生した場合は、reboot を実行すると解消します。

(注意)
上記コマンドはUbuntuのバージョンが変われば実行するコマンドも変わります。また、バージョンが変わってなくても変更になるケースがあるようです。
コマンドが上手く通らないというときは以下のリンクを参照し、実行コマンドを確認してください。
参考「WineHQ Wiki

5.アップデートする
TeraTermにログインした際に、英語でパッケージ、セキュリティアップデートがある旨のメッセージが表記されていたかと思います。このタイミングで以下を1行ずつ実行します。(同様に一行ずつコピーしてTeraTerm上で右クリックしてエンターです)


apt-get update -y
apt-get upgrade -y

2行目のコマンド実行で約3分くらい経過したところで以下の画面が出てきます。そのままエンターキーを押下します。

ついでにタイムゾーン設定も実施しておきます。


sudo timedatectl set-timezone Asia/Tokyo

6.GUI化 および リモートデスクトップ設定
デスクトップ操作ベースに変更し、リモートデスクトップ接続可能にします。デスクトップツールは例に倣って軽量と名高いMateを採用しました。(VPSの性能がいい場合はGNOMなど最もメジャーなものでもいいかと思いますが、最安プランなどの場合は重すぎて使い物にならなかったです)。以下コマンドを一行ずつコピーしてTeraTerm上でペース(右クリック)してエンターです。


sudo apt-get install mate-* -y
sudo apt-get install ubuntu-mate-* -y
echo mate-session > ~/.xsession
sudo apt-get install xrdp -y

上記1行目のコマンド実行の所要時間は10分弱、2行目は20分弱の処理時間が掛かります(私が実施したときの実測値)。3行目は画面に動きがみられず即終了します。

7.ユーザーを作成する
リモートデスクトップに接続するためのユーザーを作成します。以下コマンドを実行しますが、ユーザー名はご自身で好きなものを設定してください。


adduser ユーザー名

パスワードを聞かれるため、入力してエンターキーを押下すると再確認のためにもう一度パスワードを聞かれます。再度入力してエンターキーを押下します。

名前やら何やらを問われますが、すべて無視してエンターキーを押下していきますと、内容確認されます。Yを入力してエンターキーです。

これで作成できました。ここまで完了しましたら一度 VPSクラウドを再起動します。以下コマンドを入力してエンターキーを押下します。


reboot

reboot(再起動)コマンドを実行するとTeraTermは自動的に閉じられます。TeraTermでのコマンド実行はこれで完了です。

8.リモートデスクトップで接続する
リモートデスクトップでVPSに接続します。ご自身の端末のリモートデスクトップを起動します。
※前の手順で再起動かけてますので、立ち上がってくるまで少し時間をおいてください。

 
コンピュータの入力欄にご自身のVPSクラウドのIPアドレスを入力して「接続」をクリックします。

 
セキュリティの確認画面が表示されたら、「このコンピューターへの接続について今後確認しない」にチェックを入れて、「はい」をクリックします。

 
これでVPSクラウドに接続されます。以下の画面が表示されますので手順7で作成したユーザーとパスワードを入力してください。

 
接続されると以下のような画面となります(下図はメニューをプルダウンさせた状態です)。

これでリモート接続設定が完了です。

背景画像が気に入らないなどであれば、WinodowsOSと同様にデスクトップで右クリックして「Change Desktop Background」から変更してください。スクリーンセーバーの設定は左上のMenu → All → ScreenSaver で設定できます。

9.MT4をインストールし、自動売買を開始する
ここでの操作は「格安VPSでMT4環境構築!LinuxOSへのMT4インストール手順」を参考にしてください。

総括

今回はConohaのUbuntu18.04でFX自動売買MT4の環境を構築手順を記載しました。Conohaの新規アカウント登録からMT4稼働までの所要時間は、つまづかなければ2時間もあれば辿りつけるかと思います。

スペックや価格はWebARENAに比べると劣りますが、実際に利用するとリモートデスクトップの操作感はConohaのほうが応答性が全然良いです。CPUはWebARENAとConohaともに1コアですが、CPUそのものはConohaのほうがいいものを使っていますし、初期費用無料な上に約1か月分の費用相当のクーポンが貰える特典もあったりするのも嬉しい要素です。

VPS費用が高いと感じていらっしゃる方は、コマンド実行という少々慣れない操作がありますが、クーポンを使ってまずトライしてみるのもアリかとは思います。ただし、MT4としては動作保証されていない方法なので自己責任でお願いします。

※セキュリティ強化、日本語対応などは必要に応じて実施してください。本手順はMT4稼働までの最小手順を記載しています。
※私自身、Linux OSのVPSでの運用は約1年になりますが、今のところ運用中におけるトラブルには見舞われていませんが、1年という期間であることを添えさせていただきます。

参考
格安VPSでFX自動売買(MT4)運用費は500円程度に圧縮可能
WebARENA(月額360円)のVPSにFX自動売買(MT4)環境を構築する手順!
世界最安VPSであるTime4VPSでMT4運用できない理由

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